毎年、冬になると地元の新聞に載るこの記事。
福岡県宇美町の「難所ケ滝」。
「今年も大つららが出現」との記事が出ていて、さっそく見に行ってきました。
圧巻の大つらら!
10年近く前に一度見に行ったことがあるのですが、その時は子連れでアイゼン等の装備もなく途中で断念した苦い思い出。
今回は、装備を整えて行ってまいりました!!
難所ケ滝とは
福岡県糟屋郡宇美町の三郡山河原谷渓谷にある通称「難所ケ滝」
標高724メートルに位置し、岩からしみ出した水が少しずつ凍ることでつららの高さは最高で約20メートルにも。
福岡市から車で30分以内の場所に位置しアクセスしやすい!
九州の都心に近い山でも大つららが見られる貴重な場所として、毎年寒気の強まる時期になると大つらら目当ての登山客で賑わいます。
登山口がある公園内には駐車場やトイレも完備されていて、川遊びができる場所やキャンプ場があることから登山客だけでなく子連れでも安心して楽しめる場所になっています。
アクセス
福岡インターから車で約20分。
公共交通機関だとJR宇美駅から徒歩約60分、西鉄バス「障子岳バス停」から徒歩約20分。
駐車場
駐車場は昭和の森、一本松公園の駐車場を利用します。
駐車場は総数215台。
2021年10月より公園入口に料金ゲートが設置されています。(それまでは無料でした。)
今回私は、6時間以上滞在していたので1,000円でした。
難所ケ滝のみ目指す登山であれば、早い方は3時間以内で往復できるので駐車料金はかかりません。
紅葉や難所ケ滝が凍るシーズンは、駐車場が一杯になることも。
私が行った土曜日も、朝9時の時点で一本松公園の駐車場は一杯になっていました。
ただ一本松公園よりさらに道なりに上がったところ、キャンプ場の麓まで行けば駐車場があるので今回はそこに停めました。
今回は難所ケ滝→三郡山→頭巾山を経由して帰ったので、結果としてこの駐車場は下山した場所に一番近かったのでラッキーでした。
駐車場は最近よく見るようになった、ナンバーをカメラで認識するタイプで駐車券は出ません。
出庫時に駐車券を無くしてあわてる心配がないのは嬉しい。
トイレ
トイレがとにかく快適。
素敵なデザインのトイレになっていました。
登山時に利用するトイレって、暗いし便座は冷たいし泣きたくなりますよね。
ですがこのトイレなんと便座が暖かい。(嬉しくて泣ける)
手洗い場の水栓も自動。ただし冬場は凍結して出なくなることがあるそうです。
以前は無料だった駐車場料金がかかるようになったので、このトイレの維持管理・使用料と思うことにします…。
冬の河原谷登山の注意
大つらら情報に注意
難所ケ滝の大つららを見ることが目的の場合は、つららができているかの情報を入手してからいきましょう。
冬でも凍る時間は限られていて、寒波が訪れたわずかな期間がチャンス。
これは今回の雪山登山の一週間前に難所ケ滝を訪れた時のもの。
その一週間後、寒波が訪れた後。
たった一週間でも、滝の凍り具合は全く違います。
行ってみて全然滝が凍っていなかったなんてことにならないように、情報はしっかり集めていきましょう。
新聞以外にも、YAMAPアプリなどで最新情報を見ることができます。
事故
残念ながら難所ケ滝での事故は時々あっているようです。
内容は、滑落事故や凍ったつららが落ちてきてケガをした…など。
しっかりと雪山装備と、ケガや事故への対策をしてからのぞみましょう。
装備
防寒対策は万全に。滝の近くはマイナスの気温です。
自宅の近くや登山口は雪が積もっていなくても、つららが凍る時期は登るにつれて雪がかなり深くなります。
必ずアイゼンやチェーンスパイク、ゲイター、トレッキングポールなどの準備を。
私はチェーンスパイクで行きましたが、とても歩きやすかったです。
また、万が一滑落して怪我をしてしまった場合のために、最低限のエマージェンシーキットは準備していきましょう。
体が冷えて低体温症にならないようにエマージェンシーシートとカイロ、温かい飲み物は入れておきましょう。
体力
雪山は普段の登山とは違い、緊張感からか疲れも増します。
冬山装備のアイゼンやゲイターのせいでいつもより足元の動きも制限されることもあるでしょう。
体調はしっかり整えて、ケガの無いように登山を楽しみましょう。
エネルギーがなくなる前に食べる行動食も重要ですよ。
登山ルート
今回の私の登山ルートです。
スタート地点はキャンプ場の近くの駐車場。
そこから難所ケ滝→三郡山→頭巾山を経由し駐車場に戻ってきました。
スタート地点はキャンプ場側の駐車場だったので、はじめは少し戻る形になります。
キャンプ場と難所ケ滝の分かれ道。
まだこの辺りは雪はありません。
しかし少し登っていくとうっすらと雪が積もっています。
登山靴でも大丈夫なうちはそのまま進みます。
寒いけど天気も良くて木漏れ日が綺麗。
だんだんと雪深くなってきたので、スペースがあるところを見つけてチェーンスパイクを装着します。
チェーンスパイクは前をはめて、あとは後ろにぐっと引っ張るだけ。
手がとても冷たくて力が入りにくいですが、まぁまぁスムーズにいきました。
マジックテープもついてて固定できるので安心。
さぁ、ここからは岩場や沢を渡るところもあるので特に気を引き締めて登りますよ!
まずは右手に小つららが見えてきます。
少し寄り道すれば行けたのですが、この辺りから登山客で渋滞し始めたのでそのまま大つららを目指します。
つららの直前はかなりの急坂ですので、しっかりロープを頼って登ります。
ついに到着!すごい凍ってる!
そして人が多い。
つらら前は地面が水で凍っているので、かなり滑ります。
人が多くリュックとかで押されて落っこちたら嫌なので、ここは素早く抜けますよ。
滝を正面に左の急坂を上がれば三郡山の方に抜けられます。
坂をよじ登ってふと振り返ると…
こっちからの眺めもすごくいい!!!
上から眺める感じです。
圧巻の大つららに別れを告げ、三郡山へ向かいます。
比較的なだらかな雪道。道はわかりやすいですが必ずGPSで位置を確かめながらいきましょうね。
ほとんど人とすれ違わないので、雪がふかふかでとってもきれい。
ここは頭巾山への分かれ道。
ここを左へ曲がって下ると駐車場があるキャンプ場へ降りることができますが、そのまま真っ直ぐ三郡山を目指します。
もう少し。
到着です!
気温はマイナス6℃
寒いけど下りに備えてここで昼食をとります。
今日はカレーヌードル。あったまる〜。
下りは頭巾山を経由して
結構な急坂を下りました。
そしてゴール地点。駐車場近くの登山口に出てきました!
おつかれ山でした。楽しかったぁ♪
今回の登山のタイムラインです。
難所ケ滝の大つららを見て引き返す人がほとんどで、その先に進むと人も少なくきれいな雪山を堪能できました。
難所ケ滝の大つらら→三郡山、頭巾山はおすすめ穴場コースです!
おわりに
圧巻の大つららを見れて、ふかふかの雪山登山も体験できて本当に楽しかったです。
くじゅう連山や英彦山で雪山を楽しもうと思っても、道路の凍結などで登山口にたどり着くまでが不安なことも多々あります。
難所ケ滝、三郡山は麓の道路はほとんど雪が積もらずノーマルタイヤで行け、登ってみたら雪がいっぱいというのがいいところ。
比較的手軽に雪山を楽しめる隠れポイントです。
三郡山→宝満山に縦走すれば、宝満山の麓には太宰府天満宮や竈門神社など名所はたくさんあるので、興味のある方はそちらもおすすめです。
私はいつも車で登山口まで行くので、スタート地点とゴール地点が一緒になっちゃうんですよね。
いつか縦走も経験してみたいです。
下山後は鰻屋さんでランチをして帰りました。
疲れた体に染み渡る!
最近購入したアルトラの登山靴は、軽くて丈夫で最高のはき心地。次の登山も楽しみです。
外反母趾で悩んでいる人は、アルトラおすすめです!
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